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ウポポイ開業5周年特集その1|アイヌ文化を五感で感じる「ウポポイ」ってどんなところ?

  • 広報:大関
  • 8月29日
  • 読了時間: 9分

更新日:9月4日

今年2025年は、ウポポイ(民族共生象徴空間)の開業5周年の節目の年。コロナ禍でのオープンから5年の時を経て、多くの旅行者や修学旅行生、インバウンドがアイヌ文化に触れる場所として賑わっています。

愛称であるウポポイとはアイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味し、アイヌ文化の復興・創造等の拠点となるナショナルセンターとして、国内外・世代を問わず、アイヌ民族の世界観や自然観等を学ぶことができる空間です。


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ポロト湖畔に広がる「ウポポイ」(写真提供:(公財)アイヌ民族文化財団)


当社ではウポポイ内にある国立アイヌ民族博物館のミュージアムショップおよびエントランス棟にあるショップ(お土産店)の「ニエプイ」を、開業当初より運営させていただいています。

今回は「ウポポイに行ってみたいけど、どんなところかわからない…」という方のために、初めて行っても迷わない!ウポポイ入門編をお届けします。


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<ウポポイ開業5周年特集ラインナップ>

その2 アイヌ文化を学ぶなら、まずは国立アイヌ民族博物館へ!

その3 特別展示「ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」の見どころ紹介

その4 歌・踊り・手仕事など、様々な切り口でアイヌ文化に触れて、学びを深めよう!

その5 ウィーン展にちなんだミュージアムグッズ新商品が続々登場!

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手わざを訪ねてVol.10 河岸麗子さん/編物作家

手わざを訪ねてVol.11 山田祐治さん/木彫り作家

手わざを訪ねてVol.12 岡田育子さん/刺繍作家

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どうやって行くの?
新千歳空港からのアクセス良好! 宿泊は登別か苫小牧が便利

イランカラテ(挨拶の言葉)。広報担当の大関です。

アニバーサリーイヤーを迎えたウポポイの魅力をたっぷりとご紹介する今回の特集。

その1では、ウポポイとはどんな施設なのかを紐解いていきましょう。


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新千歳空港からは特急で約40分の近さ!

出典:Google マップ、MicrosoftPowerPointを加工して作成


道外から訪ねる場合、やはり入口は新千歳空港になります。ウポポイのある白老までは、特急北斗か特急すずらんの利用で約40分。そう、意外と近いんです! 広い北海道の中で、このアクセスの良さは利点です。札幌からでも特急で約1時間なので、札幌観光と組み合わせて、とか、登別温泉に向かう途中に、など数日間の北海道旅を予定しているなら、旅程に組み込みやすい位置にあります。

宿泊は登別温泉か苫小牧が近くて便利です。私はウポポイを訪ねるのは2回目ですが、前回は登別温泉、今回は苫小牧をベースにしました。もちろん白老にも数は多くないですが、宿泊施設があります。

白老駅からは、バス(白老町交流促進バス・白老町地域循環バス元気号・道南バス)・タクシーか徒歩。歩いても10分ほどでウポポイ到着です。


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白老駅前の案内表示。のんびり歩いていくのもおすすめです


なお、帰路の際にウポポイから空港に直行する場合は、時間に余裕を持った計画を立てたほうがおすすめです。私は2日連続で、鹿と列車の衝突事故で30分以上遅延しました。ウポポイの職員さん達も飛行機に乗る時は十分に時間をとって移動されているそう。ご注意くださいね。


ウポポイPRキャラクターはトゥレッポん!
エントランス棟にはショップやインフォメーションも

ウポポイに到着すると、PRキャラクターのトゥレッポんがお出迎えしてくれます。

アイヌ語で「オオウバユリ」を表す「トゥレ(turep)」の女の子です。


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このトゥレッポんを目標に進んでくださいね


『トゥレッポん』とは( https://ainu-upopoy.jp/character/outline/

園内ではお散歩するトゥレッポんに出会えることもあるので、ぜひイベントカレンダー(https://ainu-upopoy.jp/#event_calendar )でチェックしてみてください。私も運良く出会うことができました。かわいい!


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姿を表した途端に記念撮影の列が!大人気のトゥレッポん


ここから「カンカン(いざないの回廊)」に導かれて進んでいきます。木々や動物が描かれた回廊は白老の森の風景のようで、こうした自然と共にアイヌ民族は暮らしてきたんだなぁとイメージを膨らませることができます。どこの施設でもそうですが、入り口をどう演出するかって大事ですよね。学びのための気持ちを整え、ワクワクを高めてくれる重要な場所です。


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動物のシルエット探しも楽しめる「いざないの回廊」


ところで「カンカン(いざないの回廊)」の「カンカン」って何?とお思いになる方もいらっしゃるかもしれません。これはアイヌ語です。ウポポイではアイヌ語を第一言語としているので、施設名なども「アイヌ語 日本語」の順に記載されています。アイヌ語の発音を表すにはカタカナやローマ字、また日本語にない発音は「」や「」のように下付き小文字で表記しています。ウポポイ内のいろいろな表記を見るだけでもアイヌ文化の一端を知ることができます。


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「歓迎の広場」にはトゥレッポんと一緒に写真が撮れるフォトスポットもあります


回廊を出ると広がるのが「ウウェランカラミンタ(歓迎の広場)」。急に視界が開け、アイヌ料理や北海道産食材を使ったスイーツを販売するカフェのほか、フォトスポットやベンチが並びます。

その先には、チケット売り場やインフォメーション、ショップ「ニエプイ」、フードコートなどが入る「ホキアン チセ(エントランス棟)」があります。


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丸く弧を描く「エントランス棟」


ウポポイ内はキャスター付きのスーツケースは持ち込むことができないため、お持ちの場合はインフォメーション横のコインロッカーに預けましょう。すべて埋まっていたり、大きすぎて入らなかったりした時は、インフォメーションで預かってくれるので安心です。


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インフォメーション内の様子と、コインロッカー。乳幼児を遊ばせるキッズコーナーもあります


インフォメーションではベビーカーや車椅子のレンタルやクイズラリーの解答用紙の配布などのほか、コーヒー販売や休憩所、昔の白老の様子を紹介する写真展示や周辺施設などのパンフレット置き場も兼ねているので、小休憩にもぴったりの場所です。


エントランスショップ「ニエプイ」は、トゥレッポんグッズをはじめ、アイヌ文様を施したTシャツや各種お菓子、漫画『ゴールデンカムイ』とのコラボ商品など、カジュアルで手に取りやすい商品をラインナップしています。


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ニエプイ(niepuy)外観と内観。人気商品はアイヌ文様のTシャツです


アイヌ文化に触れることができるお土産としては、アイヌ料理に使われるハスカップやギョウジャニンニクを使った食品や、具沢山のオハウ(汁もの)が人気です。

また土地の味覚では、パッケージにアイヌ文様を施した白老和牛のレトルトカレーやラーメンもおすすめ。アイヌ文様を配した道産ワインや日本酒などもあります。ビニール傘にも文様をぐるりとめぐらせてあり、急な雨でのやむを得ない購入だったとしても、ウポポイでの思い出の品になる配慮が嬉しいなと感じました。


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食品、衣類、文房具、日用品など多岐にわたる商品をご用意


チケットの種類は入場券1種類のみ。博物館入館も体験交流ホールでの芸能鑑賞もさまざまな体験(一部有料あり)も、すべてウポポイへの入場券があればOKのパスポートタイプでありながら、大人1,200円はお得!買うときに迷わないのも楽ですね。

また、14時以降の入場は半額になるほか、年間パスポートは大人2,000円なので再訪の予定があるなら、年パスを作るのもおすすめです。


なお、飲食店3軒は入園ゲートの外なので、食事の際は一旦ウポポイを出て、続きを見る際は再入場することになります。もちろんお弁当などを持ち込んで、休憩所で食べても構いません。


博物館とフィールドミュージアムの2つで学ぶアイヌ文化

いよいよゲートをくぐり、ウポポイに入場!

どっしりとした姿を表すのが「アヌココアイヌ イコロマケンル(国立アイヌ民族博物館)」です。

アイヌ民族の歴史と文化を主題にした日本初・日本最北の国立博物館で、伝統的なアイヌ文化だけでなく、現代における多様なアイヌ文化とそれに関わる人々を多彩な展示で紹介しています。


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重厚な外観の国立アイヌ民族博物館。ウポポイの入場券のみで入館できます


アイヌ民族の視点で「私たち」という切り口で6つのテーマについて語る構成になっていて、親しみを育む工夫がなされています。国立アイヌ民族博物館の基本展示と特別展示については、次回以降詳しくご紹介します。


博物館を中心としてポロト湖のほとりに広がるのが、アイヌ文化を五感で感じるフィールドミュージアムの「アヌココ ウアイヌコ ミンタ(国立民族共生公園)」です。ゲートを入って左手には教育旅行等向けの体験活動や調理体験ができる「ヤイハノッカ チセ(体験学習館)」、重要無形民俗文化財指定の「アイヌ古式舞踊」やムックリ演奏、短編映像上映などを行う「ウエカリ チセ(体験交流ホール)」。右手には刺しゅうや木彫りなどの実演と体験、楽器演奏体験ができる「イカ ウシ(工房)」と、茅葺きの家屋(チセ)が再現されたエリア「テエタ カネ アン コタン(伝統的コタン)」があります。

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ウポポイ案内図。広いので園内バスも活用してみて


園内のあちこちで交わされるアイヌ語の挨拶「イランカラテ(挨拶の言葉)」が、アイヌ文化への誘いの言葉。何度か挨拶を交わしているうちに、自然と口をついて出るようになりますよ。

展示と体験の両方で、五感を通してアイヌ文化に触れることができるのが、ウポポイの最大の特徴です。


タイムスケジュールをしっかりと!
芸能鑑賞やワークショップを存分に楽しもう

博物館のシアターや体験交流ホールや伝統的コタンの演目、工房での体験など、ウポポイにはプログラムがたくさん用意されています。せっかくのウポポイ探訪ですから、タイムスケジュールをしっかり組んで、見たいもの、やってみたいことはもれなく楽しみましょう。


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衣装や踊り、言葉、手仕事など、いろいろなプログラムが用意されています


インフォメーションやエントランスゲートなどで配布している「プログラムスケジュール」に時間と内容が一覧表記されているので、1日の動きを最初に決めてしまうのもおすすめです。体験交流ホールや工房での有料プログラムなどは予約制なので、入場したら予定を決めて、予約や整理券入手を先に済ませてしまいしょう。ウポポイのウェブサイトには、モデルコースが記載されているのでぜひ参考にしてみてください。


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プログラムスケジュールは季節毎に平日版/休日版が用意されています


私も滞在中に多くのプログラムに参加しましたが、参加するごとに理解が深まり、漠然としていたイメージが徐々に像を結んでいく感覚を味わいました。特に楽器の演奏や刺しゅうなどの体を使った体験は、良い思い出になるとともにアイヌ民族の想いにも触れるようで、貴重な体験でした。

さまざまなプログラムの体験リポートも、後日詳しくお伝えします!


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いかがですか? ウポポイを楽しむご自身の姿がちょっとイメージできたでしょうか?

広い施設ですので、丸々1日あると焦らず楽しめますよ。

次回からは国立アイヌ民族博物館の基本展示と特別展示をご紹介します。


ウポポイ(民族共生象徴空間)

北海道白老郡白老町若草町2-3

TEL:0144-82-3914

入園料:大人 1,200円、高校生 600円、中学生以下 無料

開園時間:開園は9時、閉園は時期によって異なるので、ウェブサイトで要確認

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